第五弾は60cm幅の食洗機です。
前回はビルトインの単機能オーブンを紹介しました。
60cm幅のビルトイン食洗機
これ無しでは我が家は成立しないと言って良いほど重宝しているのが食洗機。
実家にはパナソニックの45cm幅深型、前の家には同じくパナの卓上型があったので、私にとって3台目の食洗機になります。
過去2台の経験から学んだのは
大きいは正義
だということ。
国産の主流である45cm幅の引出し型は4人家族の1食分程度しか入りませんが、60cm幅の前開き型は4人家族の3食分が入ります。
鍋もフライパンも入るので、手洗いの機会は激減しました。
Miele(ミーレ)、BOSCH(ボッシュ)、GAGGENAU(ガゲナウ)、AEG(アーエーゲー)のドイツの4社が販売していますが、私が選んだのはボッシュです。
ASKOは見る機会がなかったのでスルー。
選んだ理由
私が希望したのは「フルドア」面材取付タイプと呼ばれる閉めると操作パネルが見えないタイプです。
引用:BOSCH
キッチンとの一体感はフルドア面材が一枚上手です。
案外操作性も悪くはないです。
GAGGENAUとAEGはフルドア面材が無いためMieleとBOSCHの2社に絞れます。
Mieleの60cm幅は商品数が抜群に多く、価格帯も35万~74万円と幅広いですが、フルドア面材は46万円と74万円の2つのみ。
一方のBOSCHは37万円の2つで、ドア面材とフルドア面材が1つずつ。
74万円は流石にあり得ないのでMieleの46万円とBOSCHの37万円の違いを比べると、
BOSCHが圧倒的に優勢です。
自動洗剤投入は洗濯機の流行りですけど、専用洗剤となると価値無し。
Mieleの専用洗剤は20回分が2,000円もする超高級品。
私が使っているフィニッシュなら100回分(2個使い)の値段で、10年間毎日使ったら30万円も高くなっちゃいます。
スマホ連携も必要性を感じませんし、プログラム数もパワフル、オート、クイックの3つもあれば十分。
ただ、Mieleは高さが10mm低いのが背の低い方には魅力に感じるポイント。
そして重要なのが乾燥。
国産はヒーター乾燥を採用していますが、環境意識の高いドイツ製は電気をあまり使わない反面、乾燥性能の低い余熱乾燥が基本です。
乾燥の弱さを補うため、Mieleはオートオープン、BOSCHはゼオライト・ドライを搭載しています。
乾燥方式の違い
余熱乾燥は同じですが、各社プラスαの機能で乾燥性能を上げています。
Mieleの採用するオートオープンは洗浄後、自動でドアが少し開いて湿気を逃がせます。
AEGもこの方式。
引用:Miele
一方BOSCHのゼオライト・ドライは洗浄後、内蔵されたゼオライトという鉱物が湿気を吸収、発熱することで高温の乾燥した空気が発生し、これを庫内に送り込むことで乾燥させます。
GAGGENAUの食洗機もBOSCH製なんでこの方式です。
引用:BOSCH
機械設計を生業としてる私としては、「自動でドアが開く」というのがイケてないように感じます。
特にオートオープンで開いたドアを閉めると壊れるのが仕様ってのが苦し紛れな感じ。
経験上、こういう仕様になるときは他社に特許で抑えられてることが多いんです。
実際にAEGはオートオープン後に閉めても良い仕様です。
ドイツのBOSCHの公式を見ると、BOSCHにもオートオープンを採用しているモデルがありました。
SMV6ECX69Eというモデルで価格€1,549(20万円)の上位機種ですが、静けさが売りな反面電気代が高いモデルのようです。
他の上位機種と最上位機種は全てゼオライト・ドライ(向こうではPerfectDry)で、乾燥性能はこちらが上と記載しているのを見ると、
ゼオライト・ドライ>オートオープン
と言って良いでしょう。
安くて低燃費で静かで乾燥性能も高いBOSCHを選ばない理由はないです。
おまけにBOSCHは食洗機の世界シェアトップで、世界一食洗機が普及しているアメリカの評価もBOSCHが上位を独占しています。
ということでBOSCHのフルドア面材タイプのSMV46TX016を選びました。
BOSCH SMV46TX016
食洗機のショールーム巡りをした頃はフルドアタイプは2段バスケットでした。
2020年に他社同様に最上段にトレイが追加され3段になりました。
カトラリートレイは必須なので、ナイスな変更です。
より食洗機の存在を消すため、公式写真のようにハンドルを無くして手掛かりにしようと思いましたが、ドアが重いのでハンドルにしました。
Mieleの74万円のモデルはノックで開くのでハンドルレスにできますが、それだけの為に27万円は出せないです。
フルドアタイプは稼働時に操作パネルの液晶画面が見えないので、残り時間や工程を床に投影します。
非常にクールで所有欲が満たされます。
庫内容量
国産45cm幅引出し型は5~7人分の食器が収納できるとなっていますが、ボッシュの60cm幅は12人分と2倍です。
大人4人+幼児2人で食事をした1日分はこんな感じ。
カトラリートレイ
上段バスケット
下段バスケット
普段は大人2人+幼児2人なのでかなり余裕があります。
周辺レイアウト
食洗機って割と買ったけど使っていないって人が多いです。
何にでも共通しますが、実際に使うかどうかは周辺レイアウトが重要だと思います。
使いにくいものは使わなくなるのが人間です。
我が家の工夫を紹介します。
1.通路の確保
開けた状態でも人が通れるように通路を広くしています。
我が家の通路は1m幅で開けても40cmあり、普通に通れます。
これが一般的な80cm幅だと20cmしかなく、かなり通りにくいです。
2.対面に引出し棚を配置
食洗機の最上段はカトラリートレイ、2段目は小物用のバスケットになっています。
なので、対面の収納も同じ配置にしました。
こうすることで1歩も動くことなく、カトラリーと小物を収納できます。
3.食洗機の上に作業台
食洗機から離れた場所に収納するものは、一旦作業台に全て出すと片付けがしやすいです。
また、食洗機に入れる際も同様に、作業台に全部置いてから食洗機に入れれば無駄な移動が発生しません。
騒音
ドイツ製の食洗機で一番驚いたのが静けさ。
稼働中にTVを見ても気になりませんし、知らない人は動いていることに気付かないレベルです。
実家のパナソニックのビルトインは普通に煩くて、TVを見ていると邪魔なレベルですし、卓上はかなり煩くてTVはボリュームを上げて見るレベルでした。
しかし面白いことにスペック表は
BOSCH:42db
パナBI:41db
パナ卓上:38db
になっています。
数字が大きいほど煩いはずなんですが、体感とは全く逆です。
私が聞いた感じ、
GAGGENAU>BOSCH>Miele>>パナBI>>>パナ卓上
購入の際は是非ショールームで体感してください。
AEGは聞いていないです。
価格
税込み35.2万円でした。
定価は税込み37.4万円なので少し安いです。
国産のものが10~15万円程度なんで20万円も高いです。
ただ国産のは1日分の食器を全部入れるのは無理なので、結局食器洗いをしないといけません。
20枚の皿洗いが10枚に変わっても生活は変わりませんが、20枚が0枚になったら生活が変わります。
我が家では明らかに寝るまでの時間が伸びて、映画を見る余裕ができました。
我が家は共働きなので、お金にならない家事はお金で解決するスタイルです。
20万円は我が家の手取り1週間分程度なので、1週間の労働で10年間の食器洗いから解放されると思うと激安です。
お手伝いロボットが発売されるまでは必須の設備でしょうね。
60cm幅食洗機でお悩みの方へ
私が独断と偏見で決めたおススメです。
キッチン高さ優先:Miele下位
ブランド優先:GAGGENAU
新しい物好き:Miele中~上位
年配者:AEG
マニア:ASKO
???:White Westinghouse
個人的にはBOSCHかAEGかな。
AEGは下段バスケットが使いやすそうなんですよね。
あと気を付けてほしいのはMieleに合わせてキッチンを低く作っちゃうと他社のは一切入らないってこと。
食洗機の寿命は5~10年なんで買い替えのことも考えておいた方が良いです。
キッチン高さがどうしても気になる方は食洗機の下だけフローリングを貼らずに床を下げちゃうって技もありますよ。
交換時は周囲のフローリングを剝がさないといけないですけど。
ここまで読んで頂きありがとうございます。