前回書いた通り、新しいプランの費用は1300万円の減額でした。
何が変わって1300万円もの減額になったか紐解いてみたいと思います。
まずは間取りと主な仕様です。
間取りと仕様
3階とロフトの違いはあるものの、住宅の床面積はそんなに変わりません。
少しだけ前回の方が大きいですが、デッドスペースも多いので数字ほどの差はないです。
むしろ、玄関ホールと吹き抜けが倍ほど大きくなったので、高級感は今回の方がありそうです。
テラスは数字を見ても今回の方が大きいですが、2個が1個になったので数字以上に大きさを感じると思います。
前回の3階のテラスは非常用進入口のために付けただけで本当は付けたくありませんでした。
使い勝手を考えてみても今回の方が優れているでしょう。
ガレージは狭くなったので、車2台バイク2台は厳しいです。
しかし、徒歩5分以内のところに夫婦共に実家があり、それぞれ車庫を所有しているので必要があれば借りれば良いかなと思います。
そもそもですが、妻の父はバイク9台を所有するコレクターで、いつでも貸してくれるので私がバイクを所有する必要がない気もします。
減額内容詳細
最も効果が大きかったのは建築主体工事費で、税込970万円の減額でした。
そして共通仮設費、現場管理費、諸経費といった建物の規模で決まる費用が税込350万円の減額でした。
残りの電気設備やガス設備、給排水設備、外構工事費はほとんど変わらず税込30万円の減額でした。
それでは建築主体工事費の中身をランキング形式で見ていきましょう。
1位:造作工事【税込433万円減】
建物の減額の半分近くを稼いだのが造作工事でした。
そして、その金額の大半を占めたのが石膏ボードで422万円減です。
これは耐火木造の仕様で内壁や天井、階段等あらゆるところに石膏ボードを貼らなければならなかったのが、準耐火木造になったことで金額ベースで82%もの石膏ボードが無くなったからです。
2位:外装工事【税込373万円減】
外壁は3階建てから2階建て+平屋建てになったことで面積が13%減り、50万円の減額になりました。
しかし、最も効果が大きいのはやっぱり石膏ボードで168万円減です。
これも耐火木造の仕様で外壁と柱の間に21mm厚×2枚の石膏ボードが必要でしたが、準耐火になることで無し、つまり0円になりました。
また、ニチハのドライジョイント工法を辞めたことで160万円減ってます。
逆に外壁の一部をタイルにしたことで33万円増えていました。
驚いたことに石膏ボードだけで590万円もの減額になってました。
重量で言うと46トンにもなるようで一般的な木造2階建てと同じ重量です。
もう石膏で家建ててるような感じですね。
3位:木工事【税込156万円減】
ほぼ門型フレーム代で147万円減っていました。
46トン分の石膏ボードによって重たくなった躯体の下に大開口のガレージを実現させるために門型フレームを6本使っていました。
新しいプランでもガレージに3本使っているのですが、1本40万円もするので効果は絶大です。
4位:断熱工事【税込93万円減】
どちらも低炭素住宅仕様なので断熱材の仕様は一切変えていないです。
しかし、ガレージが別建屋になったことでガレージ部の断熱材がなくなりました。
本来ガレージに断熱は不要なのですが、ビルトインガレージだと冷気が伝わってしまうため住宅部と同じ扱いにしていました。
5位:改良杭工事【税込61万円減】
我が家の土地は地盤が軟弱なんです。
その軟弱地盤に普通の木造2階建ての2.5倍もの重量のある耐火木造3階建てを建てるため、柱状改良による地盤改良が必要でした。
木造2階建てになり70トンもの軽量化になったことでRES-P工法による改良に変わり、減額となりました。
正直、細かい違いは分かりません。
まとめ
如何だったでしょうか?
実は今回、建具やら内装やら階段やらで仕様を上げているんですね。軽く見積もって250万円程度。
なので実際は1600万円ぐらいのコストダウンになっており、機能的価値を落とさずコストを下げる。まさに理想的なVEになりました。
HMにありがちな坪単価(耐火+15万円、準耐火+5万円)で計算すると500万円程しか下がらないことになるんですよね。
坪単価による計算は規格がきっちり決まっているHMだからこそ成り立つのであって、何でも自由な建築士案件には全く通用しないことがよく分かります。
最後に
耐火建築物にしようか悩んでいる方へコブラからひと言、
100㎡以下の2階or平屋建てにすることを激しくお勧めします。
ここまで付き合って頂きありがとうございます。