先日の一件により、建築士さんと緊急会議を行いました。
会議は費用や壁の増加や、窓を減らすなどのマイナスのことばかり言われることを覚悟していましたが、舞い込んできたのは
(?)でした。
朗報の内容は
ある条件を飲むと
在来工法の木造のままで
費用もダウンできる(可能性がある)
という怪しい勧誘のようなものです。
そして条件とはただ1つ
着工が2ヶ月遅れの
7月頃になる可能性があることを受け入れる
7月の着工でも竣工は2月頃ですので、我々のボーダーラインである3月末にはなんとか間に合います。
消費税の8%対応も現時点で一社からはOKを頂いています。
我々としてはそこまでのデメリットはありません。
肝心の価格ダウンの理由は「法改正」です。
実は昨年6月27日に「建築基準法の一部を改正する法律」が公布されました。
改正の主旨は、①建築物・市街地の安全性の確保、②既存建築ストックの活用、③木造建築を巡る多様なニーズへの対応の3つです。
我々に影響があるのが③木造建築を巡る多様なニーズへの対応です。
この中に
「防火地域・準防火地域内において高い延焼防止性能が求められる建築物についても、内部の壁・柱等において更なる木材利用が可能となるよう基準を見直し 」
という内容があります。
要約すると我が家は防火地域の3階建てなので「耐火建築物」にしなければならなかったのですが、「耐火建築物と同等以上に延焼防止性能が確保された建築物」でも良いという内容に変更されます。
そして、この法の改正は公布より1年以内に施行されるので今年の6月27日までに施行されるんです。
詳細は改正法が施行されてからでないと分かりませんが、
法22条区域・防火無指定地域であれば準耐火構造+α
防火地域・準防火地域であれば内部を準耐火構造、外壁を準耐火構造+β、開口部は防火設備
になりそうな感じらしいです。
我が家は防火地域なので後者です。
見た感じ「イー2」準耐火建築物+「ロー1」準耐火建築物って感じですかね?
準耐火建築物の種類についてはざっくりこんな感じ。
ということで我が家は遅くても7月に建築確認し着工すれば準耐火建築物+βの費用で家が建つことになります。
+βの費用がいくらかは分かりませんが、安くはなりそうです。
しかも部屋や廊下も広くなります。
で、話は戻って構造計算NGへの対応なんですが
耐火建築物から準耐火建築物並の内部になると、重量が全然変わってきます。
耐火建築物の内壁は21mmの石膏ボード2枚貼りなのに対し準耐火建築物は12.5mmを1枚貼りです。
我が家の大きさだとそれだけで20トンは軽くなります。
重量が軽くなれば柱や梁にかかる負荷も減るので、今のままで構造計算が通るかもしれませんし、NGでも少しの変更で済みます。
前回書いたような重量鉄骨造にするとか混構造にするとか言った大げさなものじゃなくて済むのです。
ちなみに重量鉄骨造ですが、現在柱と梁を締結する高力ボルトが足りないらしくボルトを手に入れるのに半年~1年待ちの状況だそうです。
昨日のYahooニュースにも同様の記事がありました。
大手HMでも多少の影響はでるかもしれませんので重量鉄骨造を考えている方は担当営業に聞いてみてください。
もともと重量鉄骨造は気密低下、熱橋、交通振動、柱型と問題が多いため考えていませんでしたが、RC造と耐火木造の混構造への変更は覚悟していました。
こちらも費用、地盤強化、外壁のメンテ等問題が多かったので、木造のままでいける可能性がまだあるのは本当にうれしいです。
耐火建築物を考えている方、
待てるならちょっと待ったほうが良さそうですよ!
ここまで駄文に付き合って頂きありがとうございました。
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