ゆとり技術者と建築家で建てる都市型住宅

Atrium House

ゆとり技術者と建築家で建てる都市型住宅

現在の状況 2019年 12月

今年最後の打ち合わせが終わりました。

 間取りや建具の確認を行いました。

 

最大の争点は駐車場に何を何台置くかです。

3階建て案のときは車2台とバイク2台が置けていました。

しかし、2階建て+車庫案になったことで車を2台置くとバイクどころか自転車もぎりぎりです。

 

そこで前回の打ち合わせ時に機械式駐車を提案しました。

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実は家庭用もあり、100万円程度から選べます。

これを置けば車2台とバイク2台が余裕で置けます。

下の車を動かさないと上の車は動かせないのが難点です。

 

今回の打ち合わせで、車庫の天井高さが問題になることが分かりました。

我が家は車庫が住宅部に潜り込む構造です。

機械式駐車にしようとすると、一般的な車の高さ1.55m×2台+αで3.3m程度の天井高が必要なので、住宅部の基礎高はなんと1.4mになります。

一般的な住宅の基礎高が0.4m程度なので1mも高いことになります。

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そうすると基礎だけで+200~300万円になってしまいます。

もっと問題なのが、アプローチの階段が6段増えて8段になります。

8段の階段を車庫内に収めることはできないので、玄関直通だった車庫の裏口はアプローチ経由になります。

バイクが2台置けても利便性が損なわれる上に費用UPは受け入れがたいです。

 

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とりあえず、元の車2台置きに変更してもらうことにしました。

妥協点を探ろうと思います。

 

 

 

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忘れていた建蔽率の話

耐火建築物から準耐火建築物に変更したことで、すっかり忘れていた建蔽率の問題が出てきました。

 

我が家の土地の建蔽率は80%です。

防火地域のため耐火建築物なら+10%のボーナスがついて90%となり、ほぼ境界線ぎりぎりまで家が建てられましたので、今まで建ぺい率はまったく気にしていませんでした。

 

しかし、準耐火建築物にしたことで+10%のボーナスが無くなりました。

※この間の建築基準法の改定で準防火地域であれば準耐火建築物でも+10%になるようになりましたが、防火地域は対象外です。


新しい家の計画は以前の物に比べると小さいのでOKかと思っていましたが、建蔽率を無駄遣いする仕様なのでぎりぎりNGになっていました。

 

というのも、建蔽率の計算で用いられる建築面積というのは投影面積です。

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新しい家の計画は住宅の2階がオーバーハングして車庫に被さる構造なので、車庫と住宅の1階部分の隙間(下図の赤い部分)は屋外にも関わらず建築面積に入ります。

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まぁ微調整で済むレベルの超過なのですが、損した気分です。

 

 

 

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現在の状況 2019年 11月

今月の打ち合わせは1回でした。

 

私の思い付きからビルトインガレージ付きの3階建て住宅を平屋建ての車庫+2階建ての住宅に大幅変更としたので新プランの提案が目的です。

 

新しいプランの前に建築士さんから3階建て時の工務店見積もりが出てきました。

総額7240万円でした。

減額調整も何もしてない状態ですけど、ひっくり返っても無理な金額です。

 

 

まぁ終わった計画なので、ささっと2階建てプランの話になりました。

 

 

出てきたプランは私が提示したものとほぼ同じでした。

車庫部分や小屋裏収納部も込みの施工床面積は50坪強なので、3階建てのプランから10坪ぐらい減りました。

けれども家づくりを始めた頃の希望の間取りに近い形になったので一安心です。

建築士さんの予想では4500万円以内には収まるだろうとのことでしたので、予想通り2700万円以上の大幅な減額になりそうです。

 

個人的にはもう少し下がるんじゃと思ってるので、新プランでの工務店見積もりが楽しみです。

 

来月からは新プランを煮詰めます。

 

 

 

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防火地域の建築制限の抜け道

前回の続き

防火地域の例外を活用し、インナーガレージを附属建築物(離れ)にすることで、制限いっぱいの延床面積100㎡を全て住居スペースに使用し、ガレージの屋上をバルコニーとして活用する計画を立てました。

 

はじめに

今回の記事の内容は

  1. 敷地は防火地域
  2. 延床面積100㎡(30坪)以上を希望
  3. 敷地は2階建てor平屋を建てられる広さ
  4. 耐火建築物にはしたくない
  5. 家の一部が別建物になっても良い

この5つを全て満たす凄くニッチな人向けの情報です。

1つでも該当しない方には全く関係のないお話になります。

 

確認の結果

建築士さんが指定確認検査機関へ相談してくれました。

 

結果は


なんとかなりそう


でした。

 

確認事項

イデア実現にあたり以下の4つの懸念点を確認しました。

  1. 延床面積100㎡以下の制限は附属建築物を含む面積か
  2. 隣接する車庫が附属建築物に該当するか
  3. 住居の2階から附属建築物の屋上に出られる構造でも附属建築物に該当するか
  4. ピロティ部(オーバーハング下)が床面積に含まれるか

 

指定確認検査機関の判断

Q1.

延床面積100㎡以下の制限は附属建築物を含む面積か。

A1.

含まれない。

100㎡以下の制限はそれぞれの建物の床面積に対してのもの。

附属建築物は

平屋建てで50㎡以下は外壁+軒下を防火構造

2階建て若しくは50㎡超100㎡以下は建物を準耐火構造

3階建て以上若しくは100㎡超は建物を耐火構造

にする必要がある。

 

Q2.

隣接する車庫が附属建築物に該当するか。

A2.

別棟で構造的かつ利用が一体となっていないのであれば、上下階で重なっていても附属建築物に該当する。

 

Q3.

住居の2階から附属建築物の屋上に出られる構造でも附属建築物に該当するか 。

A3.

住宅部の2階から直接車庫の屋上へのアプローチがある場合、一体利用となるため附属建築物にならない。

しかし、車庫の屋上周りに手摺がなく、屋根の用途のみであれば附属建築物になる。

ただし、1階(車庫内やアプローチ側)から屋上への経路があれば、車庫の屋上に手摺があるのは不思議ではない。

 

Q4.

ピロティ部(オーバーハング下)が床面積に含まれるか 。

A4.

今回の計画ではピロティ部がアプローチとしての機能のみ持ち、屋内的用途(駐車・駐輪スペース)に使えないため、床面積に含まれない。

 

 

Q1:100点、Q2:100点、Q3:60点、Q4:100点ってとこでしょうか。

Q3はなんとでもなりそうなので合格でしょう。

 

この抜け道を使えば延床60坪の大きめの家でも2棟に分けることで準耐火建築物で建てられることになりますね。

普通は建蔽率容積率で引っ掛かるので難しいでしょうけど、防火地域は基本的に商業地域で建蔽率容積率も高め(我が家は建蔽率80%、容積率400%)なので、割とできちゃいます。

ただし、基本的には離れにキッチン、風呂、トイレの3つが全てあると附属建築物として扱われず、土地を文筆しなければならないようです。

また、渡り廊下の構造でも変わるようなので気を付けてください。

 

 

これまで散々防火地域、耐火建築物について書いてきましたが、次回からは2階建て準耐火建築物+その附属建築物になります。

間取りも設計も1から再スタートです。

お隣とのトラブルで1年延期になったのが功を奏しました。

 


サンキュー糞野郎!!

 

 

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防火地域での延床面積削減術

はじめに

我が家の建築予定地は防火地域です。

防火地域にはその他の地域よりも規制が厳しく、建てられる建物が制限されます。

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耐火建築物は仕様上高価格になりがちで、できれば避けたいところです。

どこかは忘れましたが、大手のHMの営業マンに

準耐火建築物は+坪5万円

耐火建築物はさらに+坪10万円

と言われました。


我が家はインナーガレージが希望でしたので、希望する居住スペースを考えると防火地域の規制を免れる延床面積100㎡以下は到底無理でした。

なので高額になるのを覚悟して3階建ての耐火木造でこの1年間設計を進めていました。

しかし、3階建てとなると非常用進入口が必要なため、当初望んでいなかった3階のバルコニーやホールが追加されて希望以上に家が肥大化し、それを支える構造もより強いものになることで、どんどん高額になりました。

注)容積率の算出の際に車庫は延床面積の1/5まで緩和を受けられますが、防火地域の延床面積100㎡以下の内容では緩和を受けられません。

 

 

延床面積低減の裏技

先日、住人十色というTV番組でリビングの屋根を無くした家が紹介されていました。

割と有名みたいでネットでも特集されていました。

このお宅は普通の家を中古で購入したものの、容積率オーバーによる既存不適格物件だったため、リフォーム費用のローンが組めなかったそうです。

なので屋根を無くしてリビングを屋外扱いとすることで、延床面積を減らし容積率をクリアし、雨は開閉式の布(タープ)を取り付けることで凌いでいるという内容でした。

 

 

半屋外ガレージ化

我々もガレージの屋根を開閉式の布製にして、住居スペースを延床面積100㎡以下にすれば、安価な2階建ての準耐火建築物にできるんじゃないかと思いつきました。

まぁ正確にはインナーガレージではないんですが、雨と直射日光が避けられるならOK

 

早速、今の土地にガレージと2階建て100㎡の建物が成立するか描いてみると、何とかなりそうです。

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うまくいけば延床60坪弱の3階建て耐火建築物から延床30坪の2階建て準耐火建築物+10坪弱の屋根無し車庫になるので2000万円ぐらいの減額になるんじゃないと期待しました。

 

建築士さんに相談してみると、布製の屋根の建物が屋外と判断されるかは微妙なところで、指定確認検査機関への確認が必要とのことでした。

しかし、ガレージの場合は自動車車庫の屋根は準耐火構造若しくは不燃材料等で造られている必要があるため厳しいと思うとのことでした。

検査後に勝手に付けてしまえばバレないんでしょうけど、建築士さんの立場上NGとしか言えないようです。

 

また、バルコニーは2m以下の部分は床面積に含まれないものの、バルコニーの1階部分が今回の車庫のように屋内的用途に使われる場合は床面積に含まれるうです。

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引用:建築基準法及び同大阪府条例 質疑応答集


バルコニー分が床面積として参入されると家が狭くなるので絶対NGです。

かといってLDに繋がるバルコニーは優先度が高いので諦めることもできません。

かつてはバルコニーの床に多数の穴を開けて、屋根の機能を殺したグレーチングバルコニーを使って1階部分を車庫にする家がありましたが、今はほとんどの自治体で床面積に含まれるようになっています。

 

インナーガレージ実現への逃げ道

頭を抱えている私に建築士さんから提案がありました。

実は防火地域内に建てられる建物の例外として、延べ面積が50㎡以内平屋建附属建築物で外壁および軒裏が防火構造のもの」は耐火建築物・準耐火建築物としなくても良いというのがあるそうです。

 

つまり

「2階建て100㎡以下の建築物」の住宅

「50㎡以内の平屋建の附属建築物で、外壁及び軒裏が防火構造のもの」の車庫

の2つの建築物に分ければ、大幅な減額ができる可能性があるということです。

 

横並び2台の車庫はせいぜい10坪(33㎡)程度で、もちろん平屋建てなので全く問題ありません。

そしてバルコニーの代わりに、車庫の屋上に住宅の2階からアクセスできるようにすれば、実質バルコニーと同じ機能を持つことになります。

もちろん別の建物の屋上なので幅2m以上あっても床面積には含まれないです。

 

ということで早速2階建て100㎡以下で間取りを描いてみました。

 

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※3階部分は天井高1.4m以下でハシゴによる昇降のロフトのため床面積不算入

 

 

全く問題ないです。

 

というか当初の希望にかなり近いです。

 

 

我々の妥協できない希望は

  • 20畳以上のLDK
  • Ⅱ型アイランドキッチン
  • リビングに吹き抜け
  • LDと繋がる6畳以上のバルコニー
  • 子供部屋2つ
  • 普通車2台が横並びできる車庫
  • 幅広な階段と廊下

 

今回のプランはこれら全てが実現可能です。

おまけに子供が独立したら使わないであろう3階も無くせました。

 

ただ、かなりのオーバーハングですので、重量鉄骨造になるかもしれないです。

オーバーハング部の両端に壁が付けられれば木造でもやれるでしょうかね。

1階の居室は採光が厳しそうですが、この辺りは建築士さんに頑張ってもらいます。

 


建築士さんもやれそうとのことなので、指定確認検査機関への確認をお願いしました。

結果が楽しみです。

 

 

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現在の状況 2019年 10月

今月の打ち合わせは1回でした。

内容は構造計算結果がでましたので、報告と対策です。

 

構造計算とは建築物にかかる荷重を想定して応力を算出し、それぞれの部材が応力に耐えられるかの許容応力度(限界点)を計算するものです。

一般的には我々が依頼する建築設計事務所は意匠設計を行い、構造計算は構造設計事務所に依頼することが多いです。もちろん構造設計者も建築士の資格を持った建築士です。

費用は延床30坪程度の木造2階建てで50万円ぐらいが相場みたいですが、我が家の場合(延床60坪木造3階建て)は80万円ぐらいだったと思います。

 

実は多くの住宅では構造計算を行っていません。

なぜなら四号建築物と呼ばれる建物は特例により省略が認められているからです。

 

四号建築物とは建築基準法第6条1項四号に記されている

・100㎡以下の建物

・木造で2階建て以下かつ延べ床面積500㎡以下かつ高さ13m以下かつ軒の高さ9m以下

・木造以外で平屋建て以下かつ延べ床面積200㎡以下

の建物になります。

 

つまり、多くの木造2階建ての家はこの四号建築物に該当します。

この四号建築物には構造計算を行わない代わりに仕様規定を満たす必要があるので、安全な住宅に変わりはありません。

ですが、使用規定を満たした四号建築物でも構造計算をしてみると耐力壁が足りないとなる建物も存在しているそうで、心配な方は依頼すべきでしょう。

 

また、構造計算をすれば耐震等級が自ずと計算されますので、耐震等級〇相当と書いているHMは構造計算はやっていないことが分かります。

逆に鉄骨系HMは四号建築物は建てられないので、構造計算をしなければなりません。

それを逆手にとって、「相当」と謳う木造系HMを貶すこともあるので、注意してください。

鉄骨系HMが構造計算をするのは、耐震について特段意識が高い訳ではなく義務だからです。

営業トークに騙されないようにしましょう。

 

で、肝心の我が家の計算結果ですが、

・2階に耐力壁が足りない(南北方向5枚ぐらい)

・吹き抜け部に梁が必要

・2階床下の梁2本の負荷が大きい

要するにNGでした。

 

そして計算結果を踏まえて壁を足した結果、

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リビングとテラスの間に幅65cmの柱とキャットウォークが出現しました。

12cm角の柱の耐力壁が8枚重ねになっている重量鉄骨造もびっくりな極太の柱です。

柱はテレビボードと一体化させれば目立たないとは思いますが、キャットウォークは吹き抜けは減るし、窓からの景観も損ねるので認めがたいです。

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この壁を入れても建築基準法の1.14倍の壁量で(耐震等級で言うと1.5ぐらい)で、目標の1.25倍(耐震等級2)に達していません。

耐震等級2にするには1階の耐力壁を増やす必要があるので、なかなか厳しいです。

 まぁ建築士さんが良い案を考えてくれるそうなので期待して待ちます。

 

あと、来月中旬頃に見積もり結果が出るそうです。

ただ、先日TVを見ていて気が付いたことがありまして、大幅と言うか1から設計し直しレベルの変更になるのですが、成功すれば1000万円以上の大幅減額が期待できるので、建築士さんに相談しました。

この件については、次回書こうと思います。

 

 

 

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現在の状況 2019年 9月

今月は打ち合わせはありませんでしたが、やっと図面が完成しました。

これで構造設計士さんに構造計算してもらって、OKなら見積りに進めます。

 

そして、今月したことは依頼していた東レのクッションフロアのサンプルが届いたので確認しました。

 

気に言ったのはモルタル風のこの3つ

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右から

・CFシート-H CF9464 モルタル

マチュアNW FS3001 シャインモルタル

マチュアNW FS3007 シルバーエフェクト

です。

 

写真では伝わらないと思いますが、

右は安いけど色味が薄く、光が反射するとテカりが目立ちます。

中央は少し暗めで、近くで見ると微妙ですが、反射は少なめで落ち着いた感じです。

左は色味は好みだけど、特殊な加工で反射するとシルバーのラインが浮き出ます。

私は左が良いと思ったのですが、妻が却下。

シルバーのラインがくどいし、奇抜なものは飽きるので嫌みたいです。

やっぱり光が反射するとビニール感が出て、偽物感がでちゃいますね。

 

本当はマチュアNWのFS3004 コンクリートという商品に期待していたのですが、廃番だそうです。

残念。

 

 

また、ケイミューの新しいサイディングのフィエルテも見てきました。

 

気になっているのはチタンコンクリートです。

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凹凸感はあるものの、超至近距離で見ると流石にプリント感があります。

しかし、一歩下がると完全にコンクリートに見えます。

外壁のアクセントに使うかもです。

 

 

 

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