ゆとり技術者と建築家で建てる都市型住宅

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第1種換気辞めました【45万円減】

減額調整の餌食となりました。

 

計画

第1種換気にする予定でした。

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それもメンテし易いダクトレス式のやつ。

熱交換率80%で外気を温めてから吸気するので、冷気が入ってきません。

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日本スティーベル

お値段税込み45万円

 

 

代替案

一般的な第3種換気です。

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穴が開いているだけなので冷気が入ります。

お値段なんと0万円

というのも、第1種はトイレやお風呂の局所換気があります。

それを24時間動かせば第3種になります。

 

45万円差ってすごいですよね。

まぁけど冷気が入らない分、電気代が浮くから良い・・・のか?

 

 

コスパ(簡易計算)

ちょっと計算してみる。

今の住まいは恐らく無断熱のめちゃ寒いマンションです。

もちろん第3種換気。

 

去年の電気代を見てみると、

   8月:1.5万円

12~3月:1.6万円

    他:1.0万円

でしたので、冷暖房費は年2.9万円です。

局所換気が全換気量の30%で、残りの70%を熱交換率80%で交換されるとすると年1.6万円減ることになります。

45万円差を埋めるのに28年かかります。

 

結論は出た気がします。

 

 

コスパ(詳細計算)

高断熱・高気密な新居ならどうだろう。

Q値を計算したチャートで計算してみる。

換気による熱損失は53.15W/K。

全換気量の70%を熱交換率80%で交換すると29.76W/K減ります。

大阪の毎月の平均気温と室温の差を考慮し24時間全館冷暖房すると、年1,590kWh分の熱量が削減されることになります。

エアコンの空調効率を3.5とすると、年1万円減ります。

  

また、我が家は平日は日中不在なので、実際は各部屋ごとに随時冷暖房を使います。

なので効果はもっと少なくなって誤差レベルになると思われます。

 

 

故障時

壊れた時のことも考えてみます。

24時間換気システムの寿命は10年から15年らしいです。

見積りによると、

第1種の換気ユニットは43万円

第3種の換気扇は4万円でした。

 

両方15年で交換し、50年住むと考えると、

第1種は129万円、第3種は12万円で、

交換費用の差額は117万円になります。

 

電気代が1万円安くなることを考えると

50年間で第1種は第3種より

37+117-1x50=104万円

高くなります。

 

ダクト式の第1種だと工賃も覚悟です。

 

絶対に元を取れないどころか、元を取れている期間すらないです。

一瞬でも採用を考えたのが不思議なレベル。

 

 

まとめ

・大阪で第1種換気はコスパ悪い

・恐らく1~3地域ならあった方が良い

・4地域ではじめて考えるレベル

・ダクトレス式ならいつでも後付けできる

・初期費用が45万円の減額になった

・トータルで104万円減額になる

 

第1種を採用するHMは省エネと一緒に空気の綺麗さもアピールするんですよね。

私は花粉症なのでそれに惹かれました。

 

けど、調べてみると第3種でも吸気口にフィルターが付けられるんですよね。

なので花粉フィルター付きにしました。

2,500円の増額です。

PM2.5対応のも普通に市販されてます。

 

また、冷気が入るので吸気口の位置は気にした方が良いです。

普段人がいる場所から少し離しましょう。

 

我が家は高気密住宅なので差圧式です。

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西邦工業 

 

 

P.S.

第3種にするならQ値計算し直さないとなぁと思いましたが、よくよく見ると既に第3種で計算されていました。

熱交換率80%の第1種で局所換気無しならQ値は1.25になっていたようです。

UA値は関係ないので変更なしです。

 

 

ここまで読んで頂きありがとうございます。 

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