前回、UA値とQ値を計算してみました。
我が家は全体の熱損失量の22%が窓からで、その70%がリビングの窓4枚からでした。
これらの窓の断熱性を上げた方が良いのか考えてみます。
現在の仕様
今回の対象はこの窓。
幅2.2m高さ2.0mの引き違い窓とFIX窓、
幅2.2m高さ1.5mのFIX窓2枚の計4枚です。
サッシはアルミ樹脂複合サッシのサーモスLを採用予定です。
ガラスはペアガラスで5mm厚+アルゴンガス+Low-E3mm厚です。
遮音効果を狙ってガラスは異厚にしています。
対案の仕様
検討するサッシは同じく複合サッシのサーモスX。
しかし、こちらはトリプルガラスです。
最もUA値が低いダブルLow-Eのクリプトンガスで検討します。
これを採用すると家全体のUA値が0.52から0.48に改善しますが、費用対効果はどうでしょうか?
今回、樹脂サッシは検討しません。
サッシが太くて見栄えが悪いので採用予定もありません。
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評価方法
UA値とη値から熱損失量を計算し、電気代を割り出します。
電気代差がサッシの価格差を22年※で超えられるか検討します。
※木造住宅の耐用年数
以下条件
2019年の大阪市の平均気温を使用。
空調は7~9月冷房26℃設定、11~4月暖房22℃設定の24時間稼働。
空調効率(COP)は3.5に設定。
電気代は22.4円(税込) / kWh。
Loopでんきのおうちプラン(関西電力地域)参考。
サッシ価格差は楽天価格と見積もり実績を参考に独自試算。
検討結果
サッシの価格差92万円に対して、電気代は8万円しか変わりませんでした。
50年でも18万円しか変わりません。
どうやら電気代の差を埋めるのはかなり困難なようです。
オイルショックで電気料金が10倍になれば可能性アリです。
日本が死にますけど。
ちなみに樹脂サッシ(UA値0.8)のエルスターXにしても50年で26万円減です。
どこぞのHMのような数百万円の効果は絶対に出ません。
あれは窓の数が多い+比較相手がアルミサッシのペアor単板ガラスだからです。
計算すると、この窓がUA値4.65のサッシだと50年で100万円減でした。
なので窓が多いと数百万円の効果になります。
が、今時ローコストを謳う家でもアルミサッシは使いません。
意味のない比較です。
最新のプリウスと初代クラウンで燃費勝負するようなもんです。
あれは新しい家に住み替えたら電気代が下がるよって話なので勘違いしない様に。
まとめ
我が家にトリプルガラスは不要みたいです。
というか西日本のお宅でトリプルガラスはまず元は取れないです。
ただし、結露対策にはなりますのでそちらを心配される方はどうぞ。
遮音目的の方には合わせガラスの防音仕様を勧めます。
異厚だけでも効果アリなのでお勧めです。
ただ遮音は隙間を無くすのが最も効果的なので、窓への過度な期待はNGです。
樹脂サッシは物によっては価格差が無いそうなので、必要な方はどうぞ。
ここまで付き合って頂きありがとうございます。