ゆとり技術者と建築家で建てる都市型住宅

Atrium House

ゆとり技術者と建築家で建てる都市型住宅

実家が違法建築物だった件

みたいです。

しかも、どうしようもない重度のやつ。

  

実家について

両親は30年程前に建売物件を買いました。

しかし、どうやら建蔽率をオーバーしてそうです。

 

実家の敷地は建蔽率60%なのですが、どう見ても80~90%使って建てています。

というか周囲の古い家は全部そうです。

 

 

脱法方法

父曰く、工務店が隣家の敷地と合わせて建てたっぽいです。

恐らく申請書類には実家の西側には庭があって、西隣の家には東側に庭があることになっていたと思われます。

建てた後に土地を分筆したんでしょうね。

 

これは敷地の二重使用と呼ばれていて、3年前に東京都杉並区のマンションで少し話題になりました。

3年前でも普通にできるんだから、30年前だったらザルでしょうね。

 

こう見ると完了検査後に小屋を増設するとか、ロフトの屋根を抜くとか、吹き抜けに床を足すとか可愛いレベルの脱法行為です。

元に戻せるしね。

 

 

時代背景

両親が家を買った30年前の1990年頃はまさにバブル期です。

大阪市の地価も跳ね上がりました。

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このグラフを見ると1986~91年頃に土地を買った人はバカだと思うかもしれません。

しかし、当時は地価は永遠に上がり続けるという土地神話が信じられていました。

これは地価が戦後以降45年間ずっと上がり続けたのに加え、人口もすごい勢いで増えていたので、土地が足りなくなると考えられていたからです。

 

土地の価格が高騰してもサラリーマンの給料が跳ね上がるわけではありません。

限られた予算内で住宅を買わせるために、土地を少なくした違法建築物が建てられたのでしょうね。

もし1985年に家を買えていたら、合法の庭付きの家になっていたんでしょう。

 

 

違法建築物の末路

軽度な違法だと是正すれば終わりです。

それこそ小屋を増設したんなら、小屋を壊せばOK。

しかし、建ぺい率オーバーは家を潰すか、隣の土地を買うかしないと無理です。

 

実家の敷地は15坪もないので建て替えとなるとかなり狭い家になります。

更に違法建築物の場合、リフォームしようとしても住宅ローンが下りないそうなので手持ち資金がないと難しいです。

もちろん中古物件としての価値も低くなります。

 

今のところ実家をどうこうする気はありませんが、建て替えてもダメ、リフォームもダメとなると厳しいですね。

両親は隣の家が売りに出るのを待つそうですが、いつになることやら。

けど、もし売りに出たら超お得物件ですね。

隣も同じことを考えてそうだけど。

 

 

まとめ

違法建築物は巷に溢れかえっています。

TVでもたまに怪しい家が映りますが、気にしたところで仕方ないです。

シートベルトしてない人を見つけたぐらいに思いましょう。

 

違法じゃなくて、既存不適格(当時はOKだったけど今はNG)の場合もありますしね。

ちなみにシートベルトも50年以上前の車には付いてないこともあるので、その場合はしなくても良いです。

しょっちゅう警察に停められますけどね。

 

最近、レオパレス大和ハウスの違法物件の問題が槍玉に挙がっています。

もともとそういう世界だったんです。

昔のノリのまま、ここまで来てしまったということでしょう。

 

日本の企業は年功序列の社会ですからね。

時代錯誤の年寄ほど声が大きく、強いので仕方ないです。

 

 

ここまで付き合って頂きありがとうございます。 

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