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コンロ選び その4〜ガス編②〜

前回はどれくらいの火力の業務用コンロを入れるか決めかねていて、静音で清掃性に優れた家庭用の換気扇(レンジフード)は9kW程度なら大丈夫そうだという話をしました。換気扇の換気量の大きさは法規により定められているので、今回はこの法規の計算式を用いてコンロの火力の上限を計算してみたいと思います。

 

詳細は富士重工のHPに記載されていますのでそちらを参考にして下さい。

換気扇には3種類あって昔ながらの排気フードのないもの、現在の主流の排気フードⅠ型いわゆるレンジフードファン、あまり見慣れない排気フードⅡ型に分かれます。今回は一般的なⅠ型と最も不利になる排気フードのないもので検討したいと思います。

 

法規では換気量は以下の計算式で求めることになっています。

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今回は燃料消費量(Q)を算出します。

一般的なレンジフードの換気量(V)は500~600m³/hです。定数(N)は排気フードのない場合は40、レンジフードの場合は30になります。理論排ガス量(K)は0.93m³/kWhになります。

これらを式に入れて計算すると

排気フードのない場合:Q = 13.4~16.1kW

排気フードⅠ型の場合:Q = 17.9~21.5kW

になります。

つまり17.9kW以下のコンロであれば一般的なレンジフードがそのまま使えることになります。一般的な家庭用コンロが最大4.2kW程度ですので4倍以上の値です。本来なら、フード開口面積から風速を求めるのですが、今回は一般的な整流板のあるレンジフードで考えているので省略します。

 

余談ですが、法的にはガスを使わないIHはレンジフードがいらないらしいです。実際は煙や臭いを排出する必要があるので付けてますけどね。我が家の場合、ガスコンロ上にだけ付けるか、それぞれに付けるかが非常に悩みどころです。

 

ここまでは机上の空論でした。売っていないものは買えませんから次回は業務用コンロの選定に移りたいと思います。今回の話で注意して頂きたいのは我が家はIH3口+ガス1口なので1口ガスコンロは最大17.9kWと算出しましたが、ガス3口+ガス1口の場合は全部足して最大17.9kWですので気を付けてください。またガスオーブンやグリルがあるとその分も足す必要があります。

 

 

 

ここまで駄文に付き合って頂きありがとうございました。 

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